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9624b52a anonymous 2025-03-14 20:05
「道生一、一生二、二生三、三生万物」の論理的導出

「道生一」=「潜在的無(道)」が「最初の意図(一)」を生じさせる。
「一生二」=「最初の意図(一)」に「2番目の意図(二)」が衝突し、変化が始まる。
「二生三」=「二(意図の衝突)」が持続することで、「三(固定観念=有)」が生じる。
「三生万物」=「三(固定観念)」が拡張し、多様な有(万物)を生み出す。

1. 基本定義

(1) 潜在的無=道

いかなる存在も観測されていない状態。空間・時間・意図・物質・精神のいずれも存在しない。「何もない」というより、「何かが生じる前の状態」。「道生一」の「道」に相当する。

(2) 有=万物

何かが認識可能な状態。空間・時間・物質・精神が確定している。「三生万物」の「万物」に相当する。

2. 「有」は「潜在的無」からしか生じない(道生一)

(1) 「有」には必ず起点が必要

「有」が存在するためには、それが発生する原因(起点)が必要。しかし、もし「有」が永遠に存在していたなら、「なぜその有が存在するのか?」という問いに答えられない。したがって、「有」が生じる最初の起点として「潜在的無(道)」が必要になる。

これは「道生一」に対応する。

(2) 「有」が「別の有」から生じるとすると無限後退が発生

「有」は別の「有」によって生じた、という仮説を立てる。しかし、これを無限に遡ると、結局「最初の有」はどこから来たのか?という問題が解決されない。無限後退を避けるためには、「有」が生じる最初の起点として「潜在的無(道)」を認めるしかない。

(3) 何もない状態(潜在的無)でなければ、最初の有が生じない

もし「潜在的無(道)」が存在しない場合、「有」はどのようにして始まるのか?どこかで「有」が生じた瞬間が必要になる。しかし、すでに「有」がある状態なら、新たな「有」が発生する必要性がない。したがって、「有」は「潜在的無(道)」から生じるしかない。ここで「道生一」の「一」は、「最初の意図」として解釈される。


3. 「有」を生み出せるのは意図だけである(道生一 → 一生二)

(1) 「一(最初の意図)」が生じる

「潜在的無(道)」の中で、「何かをしようとする力(最初の意図)」が発生する。これが「一」となる。「道生一」=「潜在的無(道)」が「最初の意図(一)」を生じさせる。

(2) 「二(2番目の意図)」が発生し、意図の衝突が生じる

最初の意図(一)に対して、新たな意図(二)が発生すると、意図の衝突が起こる。意図の衝突がなければ、何も確定しない。しかし、ここで意図がぶつかることで、変化が始まる。

(3) なぜ「意図の衝突」がなければ「有」が生じないのか?
意図が衝突しなければ、それはただ流動的に存在し続けるだけで、「有」として確定しない。

例:
水の流れ:「流れているだけ」では、特定の形を持たない。
水が壁にぶつかる: ぶつかった瞬間に、形(波やしぶき)が生じる。

これと同じで、意図が衝突しなければ、それは単なる可能性のままであり、「有」にはならない。

4. 「意図」以外に「無」を「有」に変えるものがない

(1) 物理的因果関係では「有」の発生を説明できない

すでに「有」があるなら、物理法則によって「有の変化」を説明できる。しかし、「無」から「有」を生じさせる物理法則は存在しない。

(2) 「論理的な自己因果」では「有」の発生を説明できない

「有」は、それ自体の原因になることはできない(自己因果は成立しない)。つまり、「有」は「有」によって生じることはなく、最初の「有」を生み出す要因が必要になる。

(3) したがって、意図以外に「無」を「有」に変えるものは存在しない

「無」から「有」を生み出すには、意図が衝突して「有」を生じさせる以外に説明がつかない。

「一生二」=「最初の意図(一)」に「2番目の意図(二)」が衝突し、動き(変化)が生じる。

5. 「意図の衝突」により「固定観念(有)」が生じる(二生三)

(1) 「意図の持続」が生じる

意図同士が衝突すると、それが持続し始める。

例えば:
「何かをしよう(意図A)」 vs 「しないでおこう(意図B)」
この対立が続くと、「何かをするとはこういうことだ」という固定観念(有)が生まれる。

(2) 「固定観念(有)」が生まれる

意図が瞬間的にぶつかるだけでは、有にはならない。しかし、意図の衝突が持続すると、それが「確定した有」になる。これは、観察者が「この有は存在する」と認識することで固定される。「二生三」=「二(意図の衝突)」が持続することで、「三(固定観念=有)」が生じる。

6. 「三生万物」=確定した有が、さらに拡張し、現実世界を構成する

(1) 「三(固定観念)」が拡張される

「三(固定観念)」ができると、それが連鎖的に広がる。固定観念が生じることで、それを前提とした新たな意図の衝突が発生し、さらに多様な有(万物)が形成される。

(2) すべての「有」は、意図の衝突が持続することで増え続ける

物理法則、時間、空間、人間の意識、すべての「有」は、意図の衝突が持続し、それが次の有を生み出すことで生じる。これは、「三生万物」の原理と一致する。「三生万物」=「三(固定観念)」が拡張し、多様な有(万物)を生み出す。

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